
『田んぼで「ぶどう」を栽培してみる』シリーズがしばらく更新できていませんでしたが、ぶどうはしっかりと成長し、少し出荷できそうです!!
ぶどうの生育状況と圃場の状態

2026年の春は気温が高い日が続きましたが、芽の動きは落ち着いており、しっかりした新梢が揃ってきています。
ポット栽培は地植えと違い、土壌水分や根の環境をコントロールしやすいため、生育状況は大変安定しています。
新梢の伸びと葉の状態
新梢は全体的に力強く、葉色も濃い緑で健全。
とくに 4〜5 葉期にかけての伸びが良く、房の粒数の多い房が多そうです。

● 葉の厚みがしっかりしている
● 葉裏の産毛も発達しており、乾きやすい
● 主枝の勢いが安定している
ポット栽培は根域が限られるため、肥料の効き方が素直に出ます。
今年は施肥のタイミングが合ったこともあり、葉の色・厚みともにとても良い状態です。
施肥
● 2月:牛糞を施用
冬の休眠期に、ポットの表土に牛糞をすき込みました。
牛糞はゆっくり効く有機質肥料で、「土の保水性・通気性を整える」「微生物の活動を促す」「春の根の立ち上がりを助ける」といった効果があります。
ポットは土量が限られるため、有機物の補給はとても大切です。
この牛糞が、春の新梢の勢いを支えてくれました。
● 4月末:硫安を少量施用
萌芽後、新梢が4〜5葉期に入ったタイミングで、硫安(窒素肥料)を少量追肥しました。
窒素は葉の色・厚み・新梢の伸びに直結しますが、ポットでは効きすぎると徒長しやすいため、“少量だけ”がポイントです。
また、硫安を入れると、黒や紫系のぶどうの色づきが悪くなってしまうので注意が必要です。
結果として、「葉色が濃く、厚みがある」という、理想的な状態になりました。
ぶどうの房も粒が揃って良い感じになってきました。


ぶどうにはたっぷりと水をあげるのが基本ですが、水がポットから流れ出すときに、栄養分も一緒に流れ出してしまっています。
栄養分が少ないと、葉の色が薄くなるので、こまめに施肥をしていく必要があります。
ぶどうの病気・虫対策
基本の対策
湿気が多いとぶどうは病気にかかりやすくなります。
病気の予防のために、ビニールを被せて雨が直接当たらないようにします。
また、剪定を丁寧にすることで風通しのよい環境をつくります。
薬剤による対策
雨が当たらないようにしたり、風通しをよくしたししても、どうしても病気にかかってしまいます。
特に、「萌芽直後の若い葉」「新梢が柔らかい時期」「雨が続くタイミング」
に感染しやすく、初期の一撃が後の生育に大きく影響します。
そこで、様々な薬剤を適切なタイミングで散布することで、病気を防いでいきます。
● 4月3日「デランフロアブル」
黒とう病、晩腐病
● 5月14日「ジマンダイセンフロアブル」
黒とう病、晩腐病、ベト病
● 6月4日「パスワード」「ディアナWDG」
灰色かび病、白腐病、アザミウマ、ハマキ虫
● 6月15日「トリフミン水和剤」
うどんこ病、黒とう病、褐斑病
● 6月29日「オンリーワンフロアブル」
うどんこ病、褐斑病、晩腐病、さび病
● 今 後「ボルドー」
黒とう病、褐斑病、さび病
ぶどうの生育状況に合わせて、農産普及課の指示を仰ぎながら必要な防除を確実に実行しました。
散布にはマキタの充電式噴霧器を使用しました。
摘粒・ジベレリン処理後の房の変化
花が満開になったときにジベレリン処理(以下:ジベ処理)を行います。
その後、摘粒を終えると、房は一気に“育つ準備モード”に入ります。
ジベ処理と摘粒は別々の作業に見えますが、実は房づくりの中でしっかりつながっています。
ジベ処理
ジベレリンを吸わせることで、種ができないようにします。
粒の中に種ができないぶん、後の肥大がスムーズになります。
ジベレリンは粒の細胞分裂を促し、
粒がふっくらと大きくなる“成長スイッチ”を入れる役割があります。
● 1回目:5月24日~(BKシードレス、あづましずく、藤稔、シャインマスカット、クイーンニーナ、竜宝)
● 2回目:6月7日~(藤稔、シャインマスカット、クイーンニーナ、竜宝)
ぶどうによって回数や時期が微妙に違います。
ここも、農産普及課の指導を受けながらて適切なタイミングで行っていきます。
6月2日

6月15日

6月27日

作業を通して感じたこと

摘粒とジベ処理を続けて行うと、ぶどうが一気に“育つ準備”を始めるのを感じます。
ジベ処理後には粒がふっくらしてきて、房の形が整っていくのが嬉しいです。
田んぼは湿気が多くて難しいけれど、手をかけた分だけぶどうが素直に応えてくれる。 その変化を見るのが、この作業のいちばんの楽しみです。
今年は、味見程度の量しかできませんが、がんばって育てていきます!!

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