前回、小林農房での米麹づくりを紹介しました。
今回は!小林農房での大豆を使った味噌づくりの様子を紹介していきます。こちらも初めての経験ですが、味噌づくりの手練れたちは身近にいます。
そう!母です。
お母さんの味を受け継ぐのが子の使命!という時代ではありませんが、手前味噌の味はなかなかのもの。
なので、母に弟子入りをして、味噌づくりをしてみました。
初めて味噌づくりをされる方の参考になれば幸いです。
味噌づくりの手順
- 大豆をよく洗う
- 大豆を水に浸ける(18時間以上)
- 大豆を煮る
- 米麹と塩を混ぜ塩切麹をつくる
- 煮た大豆を豆ミンサーでつぶす
- 塩切麹とつぶした大豆をしっかり押し混ぜる
- 混ぜたものを団子状にする
- 押し込みながら容器に詰める
- 中蓋をして封をする
- 寝かす
大豆をよく洗う

大豆は思いのほか汚れています。
たらいや鍋、ボールなどに入れて、ごしごしとこすりながらもみ洗いをしましょう。
洗っていると、不思議と水が泡立つことがあります。
3回ぐらい洗うと水が澄んできます。大豆を水に浸ける(18時間以上
乾燥大豆は水をたくさん吸って、ビックリするぐらいに大きくなります。
なので、大豆の3倍の水に浸けておく必要があります。
例えば、大豆が1kgだったら水は3ℓ必要です。
大き目の容器を用意して、ゆったりと18時間以上水に浸して、大豆の芯までしっかりと水を含ませてあげてください。
大豆を煮る

大豆を煮ます。
大豆は普通の鍋でも煮ることができますが、圧力鍋を使うと時短になります。
鍋…3時間以上(95℃以上)
圧力鍋…5分程度(圧がかかってから)
大豆の煮あがりのサインは、親指と薬指で大豆をつまんで簡単につぶれればOKです。
米麹と塩を混ぜ塩切麹をつくる

米麹と塩を混ぜ合わせます。
配分は、58:17~44:19ぐらいでしょうか。
米麹58:塩17なら甘口
米麹49:塩19なら普通
米麹44:塩19なら辛口
といった具合になるようです。
比率 | 甘口 | 普通 | 辛口 |
---|---|---|---|
米麹 | 58 | 49 | 44 |
塩 | 17 | 19 | 19 |
大豆 | 25 | 32 | 37 |
塩の分量というより、米麹と大豆の割合で味が多きく変化しているようで、米麹が多いと甘みが増すみたいです。
甘口の場合、6㎏ほど作りたいときは・・・
米麹2600g、塩750g、乾燥大豆1100gを準備し、使用する計算になります。
※乾燥大豆は製作過程で水分を吸って、かなり重くなります。
ちなみに・・・小林農房では、旨味たっぷりの減塩味噌を目指しているので、さらに米麹が多めの・・・
米麹65:塩12:大豆23でやっています。
かなり極限まで塩を減らして味噌を作っています。
煮た大豆を豆ミンサーでつぶす

煮た大豆を豆ミンサーにかけます。
豆ミンサーの機械を使えば、簡単に大量の豆がミンチになってくれます。
豆をつぶすのに豆ミンサーを使うと簡単に手早く作業ができますが、そんなにたくさん味噌を仕込む必要がない人はジップロックに豆を入れて、それを麺棒などで叩いて、押しつぶしてもOKです。
豆ミンサーの機械はネットショッピングで買えますが、出番の少ない余分なものが家に増えたり、余分な出費を抑えたい人には、不要なものかと思います。

塩切麹とつぶした大豆をしっかり押し混ぜる

先ほど作った「塩切麹」と「つぶした大豆」を混ぜます。
この時大豆が35℃ぐらいまで冷めていることを確認してください。
温度が高いと、麹菌が死滅してしまう恐れがあるので注意が必要です。
混ぜ合わせる作業は、とにかくしっかりと混ぜ合わせましょう。
ここで混ぜムラがあると味噌の味に影響がでるので、念には念を入れて押し混ぜていきましょう!
混ぜたものを団子状にする
まぜたものを7~10㎝ぐらいの団子にしていきます。
団子の大きさは適当で大丈夫ですが、団子をギュッとしめて、中の空気を抜きましょう。
桶の中で空気に触れる部分が多くなると、カビの原因にもなるので注意が必要です。
押し込みながら容器に詰める

味噌づくりの最大の敵はカビです。
まずは、味噌桶を消毒しておきましょう。
アルコール度数の高いホワイトリカーなどでやると、しっかりと殺菌してくれます。
カビは空気に触れる部分から発生します。
なので、空気に触れる部分が少なくなるように、団子状にしたものを桶に隙間なく押し込んでいきます。
桶の中に投げ入れてもOKですが、最終的隙間をなくして平らにするために、投げ入れた後に上から押し込む必要があります。
また、容器と味噌の間に隙間ができないように、容器の端の方までしっかりと詰めておきしょう。
最後に上部をスプーンやしゃもじなどで平にしておきます。
小林農房では、煮物用の昆布を切って入れます。お味噌汁にする時、お味噌と一緒に入れると、うまみが染み出してきます。また、乾燥唐辛子も殺菌のため入れています。

中蓋をして封をする
先ほども書きましたが、味噌は空気に触れている部分からカビが発生します。
なので、仕込んだ味噌の上部に中蓋として「ラップ」や「和紙」を敷いて空気に触れないようにします。
中蓋をしたら、その上に酒粕を敷いておけば、さらにカビが生えにくくなります。
また、中蓋の上に唐辛子などをまき散らしておくのもいいかもしれません。
最後に中蓋の上に重石を置き、さらに空気を押し出します。

寝かす
桶に入れた味噌は、常温の保管で大丈夫です。
しかし、直射日光、高温多湿のところは基本的に避けましょう。
できるだけ風通しが良い暗所で保管するようにしましょう。
そんなところ家の中になかなかないですよね・・・
食器棚の奥、納戸の奥など、置いておいても邪魔にならない場所で大丈夫かなと思います。
寝かして熟成を待つ期間は6~10カ月程度です。
色や香りが味噌っぽくなっていれば、味噌として食べられます。
しっかりとした味が好みの人は、熟成期間を長めにしてみましょう。
食べごろになった後は、タッパーなどに移して冷蔵庫で保管しましょう。冷蔵庫に入れることで熟成が止まり、長期間保管することができます。
コメント