初めての米麹づくり!いざ挑戦!

加工BLOG

みなさん寒い日が続きますが、お身体の調子を崩したりされていませんか?
小林農房では、この冬!米麹づくりに挑戦します!
まだまだ販売などはできませんが、いずれみなさんの食卓に届く米麹ができればと思っています。

麹とは?

麹とは、蒸した米、麦、大豆などに「麹菌」を付けて、 繁殖しやすい温度・湿度で麹菌を繁殖させたもののことを指します。

麹の種類

麹にもいくつか種類があり、菌床によって呼び方が変わります。

  • 米に麹菌が繁殖したものを「米麹」
  • 麦に麹菌が繁殖したものを「麦麹」
  • 大豆に麹菌が繁殖したものを「豆麹」

様々な麹の使い道

  • 「米麹」…米味噌・甘酒・日本酒・塩麹・酢などをつくるときに使用されます。
  • 「麦麹」…麦味噌・麦焼酎などをつくるときに使用されます。麦焼酎美味しいですよね!
  • 「豆麹」…豆味噌・八丁味噌などをつくるときに使用されます。

麹と糀のちがい

ふと、疑問に思った人がいるかもしれませんが・・・
「こうじ」を示す漢字は、「麹」と「糀」の2種類があります。
どちらも読み方は「こうじ」ですが、何が違うのか知っていますか?

  • 「麹」
    麦偏にに米を勹(つつむ)と書きます。
    古来、中国では麹をつくるのに主に「麦」を使用していました。ですから、麦などの穀物が麹菌によって包まれている様子を表しているのではないかと言われています。
  • 「糀」
    米偏に花と書きます。
    日本では麹をつくるのに主に「米」を使用してきました。ですから、米に麹菌が花のように咲いているように見えることから生まれた漢字だといわれています。

つまり、「麹」は中国から伝わった漢字で、「糀」は日本でつくられた国字という違いがあります。

米麹づくりの手順

米麹をつくるには少し手間と時間がかかります。
小林農房では、ある程度の量を作りたかったので、レンタル発酵器を使って行いました。

時間手順
1日目17:00頃
17:20頃
洗米
浸水
2日目10:00頃
13:00頃
14:00頃
14:20頃
14:30頃
水切り
米を蒸す
米を冷ます
麹種付け
発酵機にうつす
3日目10:00頃
16:00頃
切り返し
手入れ作業
4日目9:00頃出麹

1日目

洗米(1日目/17:00頃)

米を5・6回洗います。
ヌカや汚れをしっかり落として、水の濁りがなくなるまできれいにします。
寒い季節なので、手がかじかむ中での作業になるので辛いですが、米麹が立派にできるように、ここは忍!忍!!忍!!!

浸水(1日目/17:20頃)

バケツや桶に米を入れ、水に浸します。
水の量は米がしっかり浸かる量で、米の約1.5倍ぐらいあれば大丈夫です。
浸水時間は15時間程度つけました。季節によって浸水時間は変わってきます。
■春・秋は6~12時間
■夏は3~5時間
■冬は15~20時間

2日目

水切り(2日目/10:00頃)

浸水させた米をザルにあけ、水を切ります。
水切りは水気がなくなるように2~3時間程度かけて行います。
この水切りが中途半端になると、蒸し具合にばらつきが出やすくなります。
慌てず、騒がず、じっくりと待ちましょう。

米を蒸す(2日目/13:00頃)

水切りをした米を蒸し布で包み、蒸し器に入れて蒸します。
蒸し器の下に水がはっており、上の2つの容器に蒸気が上がっていくことで、米が蒸しあがります。
最初に35分蒸して、その後上下を入れ替えて20分蒸します。

■米の蒸し具合の確認
 米をひとつまみ取って、ひねり潰したときに、しっかりと潰れ、白い芯が残っていない状態ができていればOKです。

米を冷ます(2日目/14:00頃)

蒸しあがった米を、清潔な綿の布の上に広げます。
しゃもじで米を切るようにほぐし、温度を下げていきます。
40~45℃程種付け度まで温度が下がればOKです。
高温のまま麹種付けの行程に入ると、麹菌が死滅してしまうので、温度計を米山の中までしっかりと刺して、温度を正確に計りましょう。

麹種付け(2日目/14:20頃)

種麹を茶こしに入れて、均一に蒔いていきます。
米15㎏に対して20gの種麹が目安です。
用意した種麹の半分を蒔いたら、手やしゃもじを使ってしっかりと混ぜ合わせます。
2回に分けて行うと、うまく全体に混ぜることができます。
ただし、冬場は温度が下がるスピードが早いので、手早く作業をする必要があります。

発酵機にうつす(2日目/14:30頃)

ヤエガキのレンタル発酵機の出番です。
購入するには、かなり高価・・・
レンタルだと1週間で1万円です。
他に・・・
発酵機用敷布が8,000円
自動発酵機専用麹菌が250円
返却送料3,750円が必要です。


麹菌の発酵が進むためには、発酵機の温度管理がとっても大事です。
ヤエガキのレンタル発酵機についている説明書に温度管理について詳しく書いています。

3日目

保温を開始してから18時間程度経過すると、発芽した麹菌の甘い香りが出てきます。
また、発酵が進むと温度が高くなります。45℃以上になると、麹菌が死滅する可能性があるので、蓋をずらしたり、発酵機の温度を管理するなどしていきましょう。

切り返し(3日目/10:00頃)

発酵が進むと、麹菌が発熱して温度が上がってきます。
発酵機の蓋を開けて、米の塊をほぐしていきます。
この作業をすることで、温度が整ったり、空気に触れる部分が変わったりして、発酵の進行具合が均一になっていきます。
ここでも温度は重要なので、一気に下がらないように、手早く塊をほぐしていきます。

手入れ作業(3日目/16:00頃)

切り返しと同じ作業を行います。

4日目

出麹(4日目/9:00頃)

出来上がった麹を発酵機などから出す事を「出麹」と言います。
塊をほぐしながら15℃以下に冷まします。
菌糸が伸びて米同士がくっついて板状になっており、手でほぐれるようになっていれば、しっかりと米麹が出来上がっています。

これで米麹の完成です!
無事に米麹になって一安心です。

次は、この米麹を使って、お味噌をつけていきたいと思います。

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