随分と寒くなってきた10月末!我が家に超エコな暖房器具が入りました!!
それは「ソーラーウォール」です。
「ソーラーウォール」とは
箱の中に黒いメッシュや熱伝導率が高い素材を配置し、そこに空気が流れることで、温かい空気を生み出す装置です。

なんでも自分で作ってみるのが小林農房の流儀!
ソーラーウォールをDIYしました!!
ソーラーウォールの仕組み
ソーラーウォールは地球に降り注ぐ太陽のエネルギーを有効活用するシステムです!

- 太陽光がソーラーウォールに当たる
- ソーラーウォールの中にある黒いメッシュやアルミの板が暖まる
- 内部の温かい空気が上昇し、排気口から温かい風が出る
- 排気口から出た分の空気が下にある吸気口から入ってくる
という流れで熱が移動し、温かい風が出てきます。
製作手順
製作の2つのポイント
- 室内に置ける
- 夏場にはインテリアになる
・室内における
ソーラーウォールに関する記事や動画を見ていると、外壁や庭に設置され、温められた空気を室内に取り込むタイプが多いことがわかりました。
温めた空気を室内に取り込むために窓を開け、ダクトを設置していると、室内の暖かい空気が外に逃げてしまいます。
そこで、小林農房では「室内に置ける!ソーラーウォール」を作り、部屋の空気を循環させます!
冬場は南側の掃き出し窓に日差しがしっかりと入ってくるので、ソーラーウォールを掃き出し窓のそばに配置すれば、十分に温かい空気を作ることができます。
・夏場にはインテリアになる
冬場にしか使用しないソーラーウォールの保管場所に困らないように、本棚としても使えるようにしました。
夏は壁際に置いて、ソーラーウォールとして機能していないときも、部屋に置いておくことができます。

下の写真が完成したソーラーウォールです。
ちゃんと本棚の機能も果たしていて、単行本を並べることができます。

箱をつくる
ソーラーウォールの心臓部である空気を温める部分には、アルミ缶を使用することにしました。
まずは、アルミ缶を並べる箱を作ります。
箱の底には吸気口としての穴が開いていて、下から空気を吸い上げることができるようになっています。また、室内側は本棚になるように棚板をつけます。
今回は15mm厚のランバーコア材を使用しました。すっきりとした見た目にするために、穴を開けてダボでつなぎました。
アルミ缶に穴をあける
普通のアルミ缶は、缶切りをつかって地道に1つずつ穴を開けていきました。


夏の間に、せっせとアルミ缶を集めをしました!
飲みたくないのに、このためにビールをいっぱい飲みました!!
??えっ?飲みたいから飲んだだけ???
「うまいんだな♪これが♪」
アルミ缶に一つずつ穴を開けていきます。
ここで便利だったのがアサヒのジョッキ缶です。
ジョッキ缶であればアルミ缶の上部はすでに大きな穴が開いているので、穴を開ける必要がありません。

アルミ缶の底は釘で穴を開けたあとに、たがねで穴を大きくしていきました。
全部で99個のアルミ缶を使う必要があったので、余分を見て、105個のアルミ缶に穴を開けました。
思っている以上に時間がかかる作業で、同じことを繰り返すので根気が必要でした。
後から考えると、アルミ缶の上部にはすでに穴があるので、底に穴を開けるだけで十分機能は果たしてくれる気がします。
アルミ缶を並べる

穴を開けたアルミ缶を吸気口に収まるようにしながら並べていきます。
今回は、アルミ缶を縦に9個、横に11個並べました。
単純に空き缶を積んだだけでは、不安定で倒れてしまったので、ボンドで軽く接着して簡単に倒れないようにしました。

吸気口はホールソーを使って穴を開けました。
ホールソーのセットを購入すれば、アルミ缶の底がピタリとはまる大きさのものがあります。
並べたアルミ缶に黒色のスプレーを黒色を吹き付けます。
普通の黒色のスプレーでも問題ないと思いますが、耐熱スプレーを使用しました。
アルミ缶なので燃えたりすることはありませんが、高温になっても安心できるようにしておきました。
ソーラーファンを取り付ける

温めた空気を部屋に送風するために、ソーラーパネルがついている送風機(ソーラーファン)を購入しました。
太陽の熱を利用して温風を作るうえに、ソーラーで送風機を動かすので、ますますエコです!
ソーラーパネルは太陽の光を電気に変換するため、晴れた日にのみ送風機が作動します。
雨や曇り、夜間など太陽が照らない時は動作しません。
したがって、送風機は太陽が出てソーラーウォールが暖まる時のみ稼働します。
夜間や早朝に送風機が動くことはないので、部屋に冷たい空気が広がることはありません。

農ポリを貼る
仕上げに、ソーラーウォールの前面には、農ポリを貼りました。
本来であればアクリルパネルやポリカーボネートの透明な板を貼りたかったのですが、物価高騰の影響のせいか、もともと高価なのか分かりませんが、結構な値段がするので農ポリを選択しました。

ソーラーウォールの効果
ソーラーウォールの効果を測定してみました。
送 風 口 | 8:00 | 10:00 | 12:00 | 14:00 | 16:00 | 18:00 | 20:00 |
送風温度 | 28.0℃ | 31.3℃ | 41.5℃ | 42.8℃ | 32.3℃ | ー | ー |
室 温 | 8:00 | 10:00 | 12:00 | 14:00 | 16:00 | 18:00 | 20:00 |
ソーラーウォール 使用あり | 19.7℃ | 23.4℃ | 25.8℃ | 28.1℃ | 24.1℃ | 23.3℃ | 22.8℃ |
ソーラーウォール 使用なし | 20.2℃ | 22.4℃ | 24.4℃ | 25.1℃ | 24.5℃ | 23.0℃ | 22.3℃ |
測定結果によると、ソーラーウォールが最も暖かい風を送る14:00頃には、「使用あり」と「使用なし」の室温に3℃の差が出ました。
これにより、ソーラーウォールの効果が実証されたと考えられます。2023年の10月末から11月初旬にかけては晴れの日が続き、毎日暖かったため、ソーラーウォールがなくても室内は快適でした。しかし、これから寒さが増すにつれて、その効果がどれぐらいあるのかが楽しみです。1月にも再び室内温度を測定してみたいと思います。

外気温が10℃程度でも、一日中晴れていれば、昼間は暖房を必要としませんでした。皆さんも、ぜひソーラーウォールのDIYに挑戦してみてください。
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