プール育苗をやってみた!初心者でもちゃんと育った!!

農業BLOG

毎年、小林農房では「苗代(なわしろ)」を行い、苗を育てていました。
苗をJAから買えば、「土入れ」「種まき」「育苗」そして「苗代」などをしなくてもいいのですが・・・
やっぱり自前の苗で田植えをしたい!
でも、少しでもより良い苗を簡単に育てたい!ということで、色々調べてみると、プール育苗なるものがあることを発見!
今年は実験ということで、少しだけプール育苗をやってみました。

プール育苗とは

プール育苗とは、ビニールハウス内や露地などに、ビニール等で簡易なプールをつくり、そこに育苗箱を並べて、水を溜めた状態で育苗する方法のことです。
出芽を育苗機の中で行うか、プール育苗の場所で行うかなど様々な選択肢がありますが、今回は実験ということで、どちらにも挑戦しました!

プール育苗に必要なもの

まずは、プール育苗に必要なものをリストアップ

  • 枠板
  • 杭(板枠を固定するもの)
  • プール育苗用シート
  • ハウスパッカー(育苗シートを枠に留めるもの)
  • 太陽光反射シート
  • デジタル水温計


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今回は実験なので、必要最低限の量を購入しました。うまくいけば来年はさらに広い面積で、たくさんの苗を育てられるようにしたいです。

プール育苗の手順

  1. 地面を水平にする
  2. プールの枠を設置する
  3. ビニールを敷き、枠に留める
  4. 苗箱を並べる
  5. 太陽光反射シートをかける
  6. 温度計を刺しておく
  7. 緑化した芽が出たら太陽光反射シートを取る
  8. 土が乾燥するまで2・3日待ち、その後上から水やりをする
  9. 芽が1.5葉になったらプールに水を溜める

地面を水平にする

まずは、プール育苗をするところを平にします。平にしておかないと、苗箱がきれいに並べられないだけでなく、水を張ったときに水没してしまう苗箱と水に浸からない苗箱が生まれてしまいます。
できるだけ平にしておくことをおススメします。

プールの枠を設置する

今回は実験ということで、苗箱の量が少ないので枠も小さめです。枠板を使わずに、木材を使って枠を作ることも可能です。
来年は、枠の高さを低くして水が溜まりすぎないようにしようと思っています。
なぜ、枠を低くしようと思っているかというと・・・
路地でプール育苗をやった時に、雨がたくさん降るとプール内の水が溜まりすぎてしまい、苗が水没してしまうことを避けるためです。
今回も雨が降った時に、水を排出する作業が必要になりました。

ビニールを敷き、枠に留める

プール育苗用のビニールシートを敷きます。なかなか丈夫なシートで、敷いた後に上を歩いても全然大丈夫です。
ハウスパッカーでビニールシートを留めました。ハウスパッカーを枠にはめるのに少し苦戦しましたが、コツをつかめばサクサクはまりました。
コツは・・・文字に起こすのが難しいのですが・・・
ハウスパッカーを枠のふちに対して、横から強く押し付けながら、回してはめるとうまくいきました。

苗箱を並べる

シートの上に苗箱を並べます。太陽光反射シートの幅や長さを考慮しながら、置き方を考えます。

太陽光反射シートをかける

太陽光反射シートがしわにならないように、しっかりと引っ張ってベタがけしていきます。
しわが出来ると、太陽光がちゃんと苗に届かずに生育にバラつきが出てしまうので、注意が必要です。ちなみに今回の太陽光反射シートの光線透過率は10%です。

温度計をさしておく

土の温度を管理するために、温度計を刺しておきます。
20℃~30℃が適温のようですが、どうしても春先の夜は気温が下がってしまいます。
気温が下がりそうなときは、不織布を太陽光反射シートの上からかけます。夕方の作業になるので、ひと手間必要でした。
ただ、絶対に不織布を敷く必要があるのかどうかは微妙で、霜が降りたりしない限り大丈夫なような気もしています。

緑化した芽が出たら太陽光反射シートを取る

無事に発芽したら、太陽光反射シートをはがします。芽が0.5〜1㎜ほど出てきたころでとるのがベストです。
出芽が遅れがちな部分がある場合は、夕方部分的にシートで覆うようにすると生育が均等になっていきます。
また、晴れの日なら夕方、曇りなら午前中にシートをとることで、急な温度変化によるショックを与えずにすむので、タイミングを見計らって行いましょう。

土が乾燥するまで2・3日待ち、その後上から水やりをする

土が乾燥し、苗の根が下に伸びるのを2・3日待って、その後ホースで上から水やりをしていきます。

芽が1.5葉になったらプールに水を溜める

水やりをしていると、苗が順調に伸びていきます。芽の状態をよく観察し、葉が1.5枚になったところで、ようやくプールに水を溜めます。
苗箱がしっかりと水に浸かるようにしますが、先ほども少し書きましたが雨の日は注意が必要です。枠板が高いと芽が水没してしまう恐れがあります。

後は、放置するだけで苗が育っていってくれます。
これが、芽が伸びた苗箱です。写真の上が、種から育苗したもので、写真の下の方が育苗機で芽出しをしてから育苗したものです。生育のスピードが違うのが分かると思います。

来年のプール育苗

来年は、プールの上にトンネル支柱を渡して、そこに太陽光反射シートを敷く予定です。
そうすることで、太陽光反射シートをめくりあげることがやり易くなり、温度調節がしやすくなります。
また、規模も120箱を露地プール育苗でやってみようと思っています。
来年のプール育苗の記事も要チェックしてくださいね!

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